こんにちは、みずきちです。
皆さん、注文住宅を建てようと思ったときにどのくらいの費用がかかるか知っていますか?
建物の本体価格は坪単価で計算できたり、土地の価格も今はネットなどで調べると相場をすぐに知ることができます。
ただし、家を建てるのには建物の本体価格と土地以外にもさまざまな出費が出てくるものです。
そして、何より注意したいのはこの建物以外の見積もりを低く見せようとしてくるハウスメーカーの営業が存在することです!!
正しい知識を持って営業と相対しないと相手もプロですから、簡単に言いくるめられて後で実は費用がもっとかかるなんて話はざらにあります。
私自身、家を建てる際にハウスメーカーとの契約時に気づかなかった費用が増えたりして、最終的には400万円近く当初の予定をオーバーしました。
そんな実体験から得た大きな反省点をまとめたこの記事を、これから家を建てる人たちに活かしてもらえればと思います。
では、なぜそもそもそんなに予算が増えてしまうのか?
そして、対策としてなにをしておけばいいのかを私の実体験から今回は提案していきたいと思います。
・家の予算決めをこれからしようという人
・ハウスメーカーの見積もりに不安がある人
・家を建てる際の費用の詳細が知りたい人
人生で1番高い買い物と言われる住宅ですから、しっかりと検討を重ねて契約後に心配のない家づくりを目指しましょう。
まだ、家について何も決めていないという人は下記の記事も併せて読むと具体的な家のイメージが湧いてくるはずです。
家を考える際に真っ先にするべきことを解説しているのでぜひご覧ください。

家の予算の構成は建物本体+土地代+付帯工事費+諸費用
さて、まずは大きく住宅資金を分けると「建物本体価格」「土地代」「付帯工事費用」「諸費用」の4種類に分類されます。
「建物本体価格」と「土地代」については皆さんイメージしやすいと思うので、今回の記事では割愛します。
ここについては、契約後に間取りを大幅に変えたりしない限りは大きな変化は生まれないはずです。
では、残りの「付帯工事費用」と「諸経費」とはなんなのかを説明していきます。
まずは、付帯工事費用ですが、これは例えば家の電灯やエアコンなどの内装に関わるものや駐車場や門柱など外構に関わるものが大きな割合を占めてきます。
また、地盤が弱い地域だと地盤改良工事費や道路から極端に土地が高い位置だと土の処分代含め工事費がかかってきたりします。
この辺に関しては素人では正直、金額の把握をすることは難しいところになってきます。
次に諸費用についてみていきましょう。
こちらは、工事以外にかかってくる費用で、大きなところでは住宅ローン手数料や家の登記費用とそれに伴う司法書士報酬、地震・火災保険などがあげられます。
こちらもぱっと見て、どのくらいの金額になるかイメージできる人はいないのではないでしょうか。
逆に言うと、こうした資金をもともと計画に入れていないと契約後にお金のことでばたばたとしてしまうことになります。
では、どのように資金計画を決めるべきかを次に説明していきます。
正確な資金把握は不可能なので、余裕を見込んだ資金計画を組もう
さて、ここまで様々な費用の説明をしましたが、契約段階でぴったりの費用を算出することはまず不可能です。
そう言ってしまうと本末転倒ですが、ある程度の金額を見積もって資金計画をたてることは可能です。
この資金計画をどこまで正確に近づけられるかが後々、予算が足りなくなるなどの問題を避けることにつながるのです。
では、まずなぜ正確な資金計画を出すことができないのか、項目ごとにその原因を見てみましょう。
工事関係は地盤調査をしないと正確なものは分からない
まず大きな予算が必要になる地盤改良工事ですが、実際にこの工事が必要かどうかは地盤調査を行うことで分かります。
どの程度の地盤の強さがあるかでかかる費用が変わってくるので、多いと100万円以上の予算が必要になる場合もありますし、50万円くらいで済む場合もあります。
ただ、この地盤調査は契約後に実施することが大半で、業者を入れた調査になるので事前に金額を把握することは不可能に近いです。
では、ハウスメーカーが出す予算は何も基にしているかというと、ほとんどの場合は周囲の実際に建てた家を参考にすることが多いようです。
私自身、ハウスメーカーからそのような説明を受けて、実際に地盤改良工事を行いました。
ただ、地盤改良工事のみを見ても3社の見積もりは50万円、80万円、100万円とそれぞれ異なった見積もりがでてきたので、項目として見積もりに含まれる場合は注意が必要です。
そもそも他社が必要だと入れてきているのに、必要がないと言い切る業者や見積もりに入っていない業者がいる際には、要注意です。
ちなみに、実際にかかった地盤改良工事費用は約60万円強でした。
照明とエアコン、カーテンはこだわると価格は上がっていく
次に、照明とエアコン、カーテンについてです。
ここは多くの業者はまとめていくらという感じで予算取りをしていることが多いです。
ただ、つけている照明やエアコンの種類は最低限である可能性も考慮しておきましょう。
特にエアコンとカーテンは家電量販店などを見てみると分かる通り、性能次第で価格は大きく変わってきてしまいます。
なかでもリビングなど広い部屋につけるエアコンはこだわりたい人も多いと思うので、事前にどのくらいのグレードのエアコンを想定しているのか聞いておく必要はあるでしょう。
一応、ハウスメーカーによっては家電メーカーから安く仕入れているメーカーもあるので、家電量販店より安いからおかしいとは一概には言えませんので注意しましょう。
カーテンについては、そこまで高額になることはないかもしれませんが、お客さんを通す部屋にはこだわりたい人もいると思うので、そうしたところは事前に家具店をリサーチして予算感を掴む必要はあるでしょう。
遮光性や通気性、カーテンレールの種類によっても金額は変わってくるのである程度部屋ごとのイメージは持っておきましょう。
私は、和室のカーテンをプリーツスクリーンにしたかったので、その予算が結構大きくなりました。
しかも、このプリーツスクリーンは実際に契約後にカーテン選びをした際に一目ぼれをしたので予算的には圧迫する形になってしまった面があります。
やはり、事前にイメージを持って人気のカーテンの種類などを調べることは大事だと思います。
照明については、各部屋何個などある程度、ハウスメーカーが想定している基準があるはずです。
そこに追加して例えば、書斎やスタディスペースに壁付き照明を設置したり、廊下や階段に足元を照らすライトを追加すると増えていきます。
また、埋め込み式のダウンライトかシーリングライトかで価格に大きな差が生まれてくるので、その辺はしっかりと確認しておきましょう。
キッチン、バス、トイレはこだわるなら別に予算を持つべき
この3つについては、特に予算オーバーになりやすい項目だと思います。
キッチン1つを取っても、食器乾燥機の有無や作業スペースの高さ、タッチレス水栓にするか、換気扇のグレードをどうするか、コンロはIHなのか何口用意するか…などなど。
これらは頼むキッチンメーカーによって、同じ内容でも価格がかなり異なるので事前に予算を決めることは不可能に近いでしょう。
しかも、ハウスメーカーによってどのメーカーから選べるか制限があることが多いです。
そして、多くのハウスメーカーは最低限の装備を標準価格として予算計画にしているのでかなり大きな誤差が発生する危険性が高い分野と言えます。
人気なところで言うと、タンクレスのトイレ、食器乾燥機のグレードアップ、トイレに収納スペースの設置、カップボードの設置なんかが挙げられます。
これらはそれぞれ10万円~30万円くらいしてくるので、複数実現しようとすると予算にかなり余裕をもっておく必要が出てきます。
人気のオプションを事前に調べて何を入れるのかをある程度決めておくことをお勧めします。
または、ハウスメーカーが出す予算計画にプラス100万円くらいオプション用として別に頭に入れておくとより安心かもしれません。
外構工事もやる内容で大幅な予算増加が見込まれる
最後に外構工事ですが、実際に外構について話がでるのは間取りや外観など家本体についてすべて決まった後になることが多いです。
家の中身で大きく予算が増えてしまっていると、この外構に使える予算が残っていないなんてことも起こりえるかもしれません。
私もこの外構費が最も誤算だったところで、当初3社のハウスメーカーに見積もりを依頼していた段階では150万~250万でみつもられていました。
そして、契約に至ったハウスメーカーは200万の見積もりをだしていましたが、最終的に出てきたのは330万という大幅に金額増加したものでした…。
結局、ハウスメーカーとは別の外構業者を独自に探して300万である程度やりたいことをやった感じになりました。
外構工事費が増える要因としては、塀の設置箇所の数と駐車場の数、それに伴うコンクリートの面積が大きくかかわってきます。
周りに家のない土地だと家の前面はオープンにしても3方向を塀で囲む必要があったりします。
私の建てた家がまさにそれで、土砂の流出を防ぐために3方向に塀の設置をせざるをえませんでしたが、もし周りに家があればその塀を利用するなんてこともできたかもしれません。
その他、外構ではウッドデッキや庭に芝や人工芝の設置、宅配ポストや防犯のための人感ライト、近年では電気自動車用の充電設備など意外と導入したいものが増える可能性が多々あります。
来客から見れば、家の顔とも言うべき外構ですから少しでもおしゃれにはしたいですよね。
そうした予算も事前にしっかりと伝え、多めの予算をとっておくと安心でしょう。
住宅ローン手数料も意外と大きな出費に…
諸費用でもっとも気をつけたいのが住宅ローン手数料です。
おそらく多くの人が住宅ローンを組んで住宅を購入するかと思います。
そして、この住宅ローンを借りる際にかかるのが住宅ローン手数料です。
だいたいの金額としては、借入額の2%ぐらいかかると思っておくといいでしょう。
この手数料については、借入開始前に払うのですが、ここにひとつ罠があります。
実は、返済金利を上げることでこの手数料の支払いをしないで借り入れを行える銀行さんが多数存在するのです。
そのサービス自体はいいのですが、果たしてハウスメーカーがあなたに見積もりを出した際にどちらを想定して出しているのかが非常に危険なポイントになります。
要は払わないで借り入れができるのだから、それを想定して初めからローン手数料を見積もりからまるごとカットしているメーカーも存在するのです!
月々の支払いが増えても初期費用を抑えたいという考え方自体はもちろんいいのですが、ハウスメーカーが勝手にそれを見込んで予算を組んでいるのは話が違いますよね。
それぞれのメーカーがローン手数料をしっかりと見込んでいるのか見積もりをよく見るようにしましょう。
とにかく事前の予算設定を細かく考え、100%ハウスメーカー任せにしないことが大事
さて、ここまでいろいろな価格についてみてきましたが、私が最も伝えたいことはハウスメーカー任せにしないということです。
出てきた見積もりをまるごと信じてしまうと、後になって出てくる金額が実際はもっと高かったというのは普通にあり得る問題です。
相手は営業マンですから、少しでも価格を低く見せることで契約を取ろうとしてくる人間も一定数存在します。
そうした営業マンに任せた結果、理想としていた家に予算が不足して妥協が入ってしまったり、後々揉めるようなことは絶対に避けたいでしょう。
安くはない買い物である以上、見積もり段階からしっかりと予算計画をたてて、少しでもおかしいと感じたらそれを放置しないことが大切です。
と、いっても実際に出ている金額が妥当なのかを見極めるのは素人には難しいのも確かです。
そこで私がおすすめするのは相見積もりです。
複数社の見積もりを付け合わせることで、極端に低く見積もられている項目や抜けている予算を見つけることができます。
実際、私も何社か見積もりを付け合わせて地盤改良費などは一番高い見積もりに他社も合わせさせました。
それで、実際にそこまでお金がかからなければ、その分は設備にもっと予算をつぎ込めるのですから、マイナスにはなりません。
何より、契約後に色々と決めていくと確実に当初の見積もりから費用はどんどんと上がるのは間違いありません。
契約時には多少なりとも余裕のある予算計画を作る意味でも複数社で相見積もりを取って、高めの設定をすることをおすすめします。
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